「こりゃあかわいそうに、村の子供らにみつかりゃあ殺されてしまうが。さ、料理されないうちに早よう海へ逃げえや」と言って、タイをのがしてやりました。それから二、三日後の夕方、いつものように海辺を歩いて家へ帰る途中に、目もさめるような美しい女がいて、「もしもし、ちょっとお待ち下さい」と甚平さんを呼びとめるのです。
↓広島弁でいうと…
「こりゃあかわいそうに、村のガキらにみつかりゃあ殺されてしまうが。さ、料理されんうちに早よう海へ逃げえや」ゆって、タイをのがしちゃったんじゃ。それから二、三日後の夕方、いっつもんように海辺を歩いて家へいぬる途中に、目もさめるような美しい女がいて、「もしもし、ちぃとお待ちつかぁさい」ゆぅて甚平さんを呼びとめるんじゃ。