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わり、緑谷!ちょっとお願いがあってさ」
上鳴くんが話しかけてきたのは、突然だった。

雄英高校ヒーロー科3年A組は、いつもどおり、穏やかな昼休みだった。
「遊園地のチケットあるんだけど、俺どーしても外せない用事できちゃってさ」
代わりに行ってきてほしいんだよね、と渡されたチケットにはーー
最近リニューアルオープンしたとかで今話題の遊園地の名前と、今週の日曜日の日付が書いてあった。
地域復興も進み、社会は元に戻らないものを除いてほぼほぼ活気のある姿を取り戻そうとしていた。
この遊園地もその一環で、リニューアル前にあったアトラクションの再現のほか、新しいアトラクションも追加したとかでなかなか好評であると聞いている。

「ちょうどプロヒーローのトークショーもやってるみたいでさ?俺もせっかく渡すなら最高に楽しんでくれる人に渡したいわけよ」
こういうの緑谷好きでしょ、と続ける。
ちょうどこの日の遊園地のステージでは洗濯ヒーロー<ウォッシュ>によるヒーロートークショーがあるはず。ウォッシュは救助活動を中心としていて、あまりこういったトークイベントに出ることは少ない。気になってはいたが抽選漏れしてしまっていたのだ。
正直、めちゃくちゃうれしい。
「でも、ここの入場券って結構したはずだよね?僕がもらちゃっていいの?」
それ俺も貰い物でさ。お金は気にしないでー!と上鳴君は手を振りながら言う。

「あ、そうだ!」
気持ち大きな声で上鳴君はかっちゃんの方を向く。
「…………あ?」
「ちょうどかっちゃんも行きたがってたよな!チケット実は2枚余っちゃってんの!」
一緒に行って来ればいいじゃん!と手に持っていたチケットから一枚かっちゃんに握らせる。
「……は!?俺が!?」
後ろで聞いていた瀬呂君もいいじゃん、いってこいよと話に乗ってくる。
「そこ結構面白いって聞いたぜ?行かないのは勿体ないって」
というわけで!と上鳴君はバチンとウインクを決める。

「二人でおデート、楽しんできてね!」

ーーーーー上鳴君は今、何と言ったか。
ーーーーーでーと。……デート!?!?

「で、ででで、デートぉ!?僕と!?かっちゃんが!?」
上鳴君が、こっそり「かっちゃん、チャンスだぜ?これを機に緑谷と距離縮めて来いよ!」と、かっちゃんの背中をバシバシ叩き、かっちゃんもまたデートというワードに激しく動揺していて珍しく上鳴君を爆破していなかったのは、この時の僕にはまだ知り得ないことだったんだ。
↓広島弁でいうと…
わり、緑谷!ちぃとお願いがあってさ」
上鳴くんが話しかけてきたなぁ、突然じゃったんじゃ。

雄英高校ヒーロー科3年A組は、いっつもどおり、穏やかな昼休みじゃったんじゃ。
「遊園地のチケットあるんじゃが、わしどーしても外せん用事できちゃってさ」
代わりに行ってきてほしいんよの、と渡されたチケットにゃぁーー
きょうびリニューアルオープンしたとかで今話題の遊園地の名前と、今週の日曜日の日付が書いてあったんじゃ。
地域復興も進み、社会は元に戻らんもんを除いてほぼほぼ活気のある姿を取り戻そうとしょぉったんじゃ。
この遊園地もその一環で、リニューアル前にあったアトラクションの再現のほか、新しいアトラクションも追加したとかでなかなか好評じゃゆぅて聞いとる。

「ちょうどプロヒーローのトークショーもやっとるみたいでさ?わしもせっかく渡すなら最高に楽しんでくれる人に渡したゆわけよ」
こがぁなん緑谷好きじゃろ、と続ける。
ちょうどこの日の遊園地のステージじゃぁ洗濯ヒーロー<ウォッシュ>によるヒーロートークショーがあるはず。ウォッシュは救助活動を中心としょぉって、あまりこういったトークイベントに出るこたぁ少なぃんじゃ。気になっちゃぁいたが抽選漏れしてしもぉとったんじゃ。
正直、めちゃくちゃうれしぃんじゃ。
「でも、ここの入場券って結構したはずでん?わしがもらちゃってええん?」
それわしも貰い物でさ。お金は気にせんでー!と上鳴君は手を振りもってゆう。

「あ、そうだ!」
気持ち大きな声で上鳴君はかっちゃんの方を向く。
「…………あ?」
「ちょうどかっちゃんも行きたがっとったよな!チケット実は2枚余っちゃってんの!」
一緒に行って来りゃぁええじゃん!と手に持っとったチケットから一枚かっちゃんに握らせる。
「……は!?わしが!?」
後ろで聞いとった瀬呂君もええじゃん、いってこいよと話に乗ってくる。
「そこ結構おもろいって聞いたぜ?行かんなぁ勿体ないって」
っちゅうわけで!と上鳴君はバチンとウインクを決める。

「二人でおデート、楽しんできてね!」

ーーーーー上鳴君は今、何ゆぅたか。
ーーーーーでーと。……デート!?!?

「で、ででで、デートぉ!?わしと!?かっちゃんが!?」
上鳴君が、こっそり「かっちゃん、チャンスじゃけぇね?これを機に緑谷と距離縮めて来いよ!」ゆぅて、かっちゃんの背中をバシバシ叩き、かっちゃんもまたデートっちゅうワードに激しゅう動揺しょぉって珍しゅう上鳴君を爆破していなかったなぁ、この時のわしにゃぁまだ知り得ないことじゃったんだんじゃ。
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